解説:実際に旅をしている時よりも、そのことを思い出す時の方が美しく感じられるように。
オーケストラが最高の演奏をした直後、大きな拍手が鳴り響く直前の静寂が何よりも豊かなように。
私たちは、名残、余韻、残り香を楽しむことが出来る。では、名残、余韻、残り香を瑞々しい余白の中に閉じ込めることはできないだろうか。
素材:抽象絵画を作った上で、その抽象絵画をAIによって具象化。その絵画を動画編集した。
この手法を取ることで、抽象的でありつつ、具象という絵画を作ることに成功した。量子コンピューターにおいて、光は波であり粒と表現されるが、両方の特性を持つ絵画があってもいいのではないか、という手法的探求を行っている。抽象絵画の方では、完全に余白として表現された空間の中に、AIは若干の絵画を書き込むことによって、逆に余白がその余白らしさを強めている。
-