鏡が映すのは、いつだって目に映るものだけ。 そう、真実なんて在りはしない。 圧倒される日々に、なるべく揺らがないように目を伏せては装す。
それでも時々、この目の前にひろがる世界は、あなたの目を通してどう見えているのか気になって、恐る恐る目を合わせる。
そっと、音を立てないように息をのむ。
完璧も永遠もこの世にはないと知ってしまっても、どれだけ時間に押し流されても、わたしは確かに表現者で在った。 だからこの瞳をいつまでもいつまでも、何度も何度も見つめ返すのだろう。